アオイによって屋敷内に案内された炭治郎は、ベットの上で静養している善逸や伊之助と再会。善逸は蜘蛛の毒の影響で体が縮んでしまっており、「薬が苦すぎる」といつものように騒がしく泣き叫んでいます。そして伊之助にはいつものような元気がまるでなく、ただ「ごめんね……弱くて……」と力ない様子。那田蜘蛛山で大した活躍ができず、冨岡の強さを目の前にして自信を失ってしまったようです。
炭治郎は2人に再会できたことに安堵。そして、禰豆子を戻すために自らももっと強くならなければならないと気持ちを新たにするのでした。
一方、鬼殺隊本部では柱合会議が開かれています。隊士の質が落ちたことを嘆く不死川。産屋敷もこれまで以上に鬼による被害が増えていることを共有します。そして現在の柱達を「始まりの呼吸の剣士以来の精鋭」と評価し、何としても鬼舞辻を倒すという思いを確認しあったのでした。
今回のエピソードで印象的だったのが、柱達が一堂に会して話し合う「柱合会議」でしょう。柱合会議とは半年に一度鬼殺隊本部にて実施される柱達の会議のことであり、話すべき内容に特別な決まりはありません。
今回の会議では鬼殺隊の人材育成に関する議題を中心に、鬼殺隊隊士の村田が召喚されて那田蜘蛛山の一件に関する聴取なども行われました。村田が呼び出されたことは、この後のエピソードで本人の口から語られます。
今後のストーリー展開もあって、産屋敷輝哉が仕切って柱9人と話し合いをする機会はこれで最後。しかし今後も柱合会議は作中で複数回実施されます。ここからは鬼と鬼殺隊を取り巻く状況が急速に変化していくため、議題も大きく変化することが予想できるでしょう。
ちなみに、柱合会議の前に禰豆子と炭治郎の処遇を外で話し合っていたのは柱合会議ではなく裁判だと位置づけられているため、区別して置きたいところです。
第23話は炭治郎と禰豆子が晴れて鬼殺隊の一員として認められる重要なエピソードです。しかしそれ以上に今回を特別な回にしているのが、アニメオリジナルシーンの多さだといえるでしょう。
まず、禰豆子が不死川の血の誘惑に耐えるシーンでは、禰豆子が鱗滝の暗示や家族のことを思い出すシーンが追加されています。誘惑に耐える禰豆子の脳裏に生きていたころの両親や兄弟のことが浮かび、鱗滝の暗示と共に雪山で優しく微笑みかける炭治郎の姿が映し出されました。
また、柱合会議の詳細は漫画では語られておらず、アニメで新しく追加されています。先ほど記述した通り9人の柱と当主である産屋敷輝哉が集まり語り合うシーンは今後もう見ることができませんので、大変貴重シーンだといえるでしょう。そのほかにも、蝶屋敷で一息ついた炭治郎が禰豆子に語り掛けるシーンもアニメオリジナルであり、漫画派の人も見る価値が非常に高いエピソードになっているといえます。
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DIGLE MOVIE編集部
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DIGLE MOVIE編集部ディレクター。音楽、アニメ、漫画、映画、ファッションなど、全てのアートカルチャーをこよなく愛しています。 某音大卒、アメリカ留学後に大手音楽レーベルにてアーティストの新人発掘、マネジメントに携わり、現在はアーティスト兼ディレクター兼アートコンサルタントとして様々な素晴らしいモノ、コトを提供中。 アートを新たな価値として提供する事にも日々模索中でMUSIC HACK DAY Tokyo 2018にも出場し、Sigfox賞を受賞。
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