ずっと離れて暮らしていた父ゲンドウからの連絡を受け、14歳の少年碇シンジは第三新東京市に上京。葛城ミサトを待っていたところ、彼は謎の巨大生物と遭遇します。ゲンドウが「使徒」と呼ぶその生物に対し、特務機関ネルフは通常兵器で攻撃を仕掛けますが全く歯が立ちません。
葛城ミサトに助けられ、ネルフ本部に到着したシンジは、そこでエヴァンゲリオン初号機を目の当たりにします。そして父ゲンドウより、初号機に乗って使徒と戦うように告げられるのでした。
突然の命令にひどく動揺するも、シンジは自分を奮い立たせて初号機に乗ることを決意。その後も彼は初号機のパイロットとして何度も挫折や苦悩を経験しながら、襲来する様々な使徒との闘いを繰り広げます。
使徒殲滅のために命を懸けて戦うシンジやその仲間達。しかしその裏では、碇ゲンドウが真の目的である「人類補完計画」の完遂に着々と近づいていくのでした。
『新世紀エヴァンゲリオン』は1995年に放送されたTVアニメであり、その後社会現象にもなっていくエヴァンゲリオンシリーズの最初の作品です。
独特の世界観や「使徒」「エヴァンゲリオン」「人類補完計画」など、初見では難解な単語・ストーリーによって、当時から斬新でインパクトの強い作品との評価を受けていました。
『ガンダム』シリーズなどと同様にロボットものだと思われがちですが、実際には主人公碇シンジを中心として登場人物の心情や人間関係に重点を置いて描かれた物語だと言えます。
中心となる登場人物は14歳の少年・少女たち。彼らは早くも大人の世界に連れてこられ、壮絶な戦いに身を投じることになるのです。
魅力的なキャラクター達に加えて幾重にも張り巡らされた伏線や謎によって、放送から25年以上たった現在でも多くのファンに愛され続ける名作になっています。
1997年に公開された本作は、「DEATH」と「REBIRTH」の2部構成になっています。
「DEATH」は、TVシリーズにおける第壱話から第弐拾四話、つまり渚カヲルの死亡あたりまでを再構成の上で新作シーンも追加したものです。
TVアニメ版の時系列とは全く異なる順番で再構築されており、そのためか本作を見終わった後の作品全体に対する印象も、大きく異なります。
TVアニメ版を見た後に本作を確認すると、短時間でエヴァの話を楽しめて物語の核心にもより触れやすいでしょう。
「REBIRTH」は、旧劇場版の次回作『Air/まごころを、君に』の序盤部分を描いた作品です。『Air/まごころを、君に』と少しずつ違うポイントがあるため、それを探してみるのも楽しみの1つでしょう。
また、本作はエヴァンゲリオンの名曲として語り継がれている『魂のルフラン』が主題歌に起用された映画でもあります。
最後の使徒である第17使徒ダブリン(渚カヲル)を殲滅したことにより、地球には平和が訪れると信じていたネルフのメンバー達。しかしネルフの上部組織である秘密結社ゼーレと碇ゲンドウは、彼らの真の目的である「人類補完計画」を実行に移すため動き出します。
ゼーレは戦略自衛隊を動かしてネルフ本部を武力で占領。そしてエヴァンゲリオンとそのパイロットであるシンジ、レイ、アスカを狙います。
一方シンジは自らの手で渚カヲルを殺害してしまったことでひどく落ち込み、ネルフ本部内でただひたすらにうずくまっていました。他のパイロットたちも、エヴァンゲリオンを操縦できるような状態にありません。
しかし窮地に追い詰められたネルフの職員たちに残された望みは、エヴァンゲリオンだけです。果たしてシンジたちは、再びエヴァンゲリオンに乗りゼーレの陰謀である「人類補完計画」を阻止することができるのでしょうか。
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DIGLE MOVIE編集部
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DIGLE MOVIE編集部ディレクター。音楽、アニメ、漫画、映画、ファッションなど、全てのアートカルチャーをこよなく愛しています。 某音大卒、アメリカ留学後に大手音楽レーベルにてアーティストの新人発掘、マネジメントに携わり、現在はアーティスト兼ディレクター兼アートコンサルタントとして様々な素晴らしいモノ、コトを提供中。 アートを新たな価値として提供する事にも日々模索中でMUSIC HACK DAY Tokyo 2018にも出場し、Sigfox賞を受賞。
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