軍需企業「スターク・インダストリー」の社長トニー・スタークは巨万の富を持ち、派手な暮らしをしていました。ある日トニーはアフガニスタンでデモ実験に参加した際、テロリストに拉致されてしまいます。パワード・スーツを創り出して何とか脱出したトニーは、テロ撲滅のため兵器開発からは手を引くことを決めたのでした。
しかしそんなトニーの行動を、あまり良く思っていない人物が1人。副社長のステインが、実はテロ組織に兵器を横流ししていたのです。ステインはトニーが洞窟で作ったパワード・スーツの残骸から「アイアンモンガー」を創り出し、トニーに襲い掛かります。
本作は後にアベンジャーズを引っ張っていく存在となる、アイアンマンが誕生した記念すべきエピソードです。テロリストに拉致され監禁されていた洞窟で、トニーは全てのパワード・スーツの原型である「マーク1」を生み出しました。
次第にスリムになり、最終的にはナノテクノロジーも取り入れていつでもどこでも脱着できるようになったパワード・スーツ。しかしゴツゴツしていかにも「ロボ」といった雰囲気のマーク1を見ると、トニーの努力や『アイアンマン』の歴史を感じてとても感慨深い気持ちになります。
ステイン副社長の陰謀を打ち破ってから半年。かつてトニーの父ハワードの同僚だったロシア人科学者、アントン・ヴァンコが他界します。彼は金儲けに目がくらんだことから、ハワードに会社から追放されていました。その息子イワンは、自分達を貧しい暮らしに追いやったスターク一族に恨みを募らせます。
一方トニーは、軍から受けたパワード・スーツの引渡し要請を拒否していました。さらに、身体に埋め込まれたアーク・リアクターの毒素が身体を蝕み、トニーは自暴自棄に。そんな中で参加したモナコでのレース中に、イワンが「ウィップ・ラッシュ」として乱入し、トニーに襲い掛かります。
本作には、その後の『アベンジャーズ』シリーズで活躍するヒーローたちが多数出演しています。女性スパイのナターシャ(ブラック・ウイドウ)は「ナタリー・ラッシュマン」と名乗り、ポッツの秘書として登場。カッコいいアクションを見せてくれました。また、アイアンマンの相棒ウォーマシンも登場し、トニーと共闘してウィップ・ラッシュに立ち向かいます。
さらに本作ではなんと、幼い頃のスパイダーマンも登場しているのです。スターク・エキスポでアイアンマンのお面をつけて暴走したドローンに立ち向かおうとし、トニーから「よくやった」と声をかけられた少年が彼だと言われています。
アメリカ陸軍のロス将軍は、ある実験を進めていました。ブルース・バナーは実験に被験者として参加しましたが失敗し、大量のガンマ線を浴びてしまいます。そのせいで彼は、感情の高まりによって緑の巨人「ハルク」に変身する身体になってしまったのです。
軍が自分の力を利用しようとしていることに気付いたブルースは逃亡し、5年の月日が流れます。ブラジルに潜伏していたブルースはなるべく目立たないように生活していましたが、ひょんなことから軍に居場所がバレてしまいました。そして軍は、ブルースの元に精鋭部隊を送り込みます。
エドワード・ノートンが演じるハルクは、実は本作でしか見られません。今後もハルクは『アベンジャーズ』シリーズに登場し続けて大活躍しますが、俳優はマーク・ラファロに交代しているからです。
現在のマーク・ラファロ版ハルクはもちろん素晴らしいのですが、エドワード・ノートンのどことなく悲壮感を感じさせるハルクも、魅力たっぷりでした。現在となっては非常に貴重となってしまったエドワード版ハルクをチェックするだけでも、本作を見る価値は充分にあるでしょう。
オーディンの息子で雷神のソーは、資格を有する者しか持てない武器「ムジョルニア」を操ったことにより、次期国王に選ばれました。
そして戴冠式を行っていたところ、突然氷の巨人たちがアズガルドの宝物庫を襲撃。何とか襲撃は食い止められましたが、憤ったソーは仲間達をつれ、オーディンの制止を無視して氷の巨人に戦いを仕掛けます。
ソー達は劣勢になりましたが、オーディンが駆けつけて彼らを救出。しかし仲間を危険に晒したソーは王の資格がないと判断され、アスガルドを追放されてしまいます。神の力も奪われ地球に追放されたソーは、無事にアスガルドへ戻ることができるのでしょうか。
MCU作品を見ている日本人のファンであれば、本作に日本人俳優の浅野忠信が出演している点は、見逃せないでしょう。彼が演じるホーガンは、なんとソーの幼馴染でアスガルド三勇士の1人。
本作がハリウッドデビューだとは思えない堂々とした演技で『マイティ・ソー』の世界観へ見事に溶け込んでおり、ソーを支える重要な役を見事に演じ切っています。もちろんソー役のクリス・ヘムズワースも凄くカッコいいのですが、ぜひともホーガンの雄姿にも注目してみてください。
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DIGLE MOVIE編集部
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DIGLE MOVIE編集部ディレクター。音楽、アニメ、漫画、映画、ファッションなど、全てのアートカルチャーをこよなく愛しています。 某音大卒、アメリカ留学後に大手音楽レーベルにてアーティストの新人発掘、マネジメントに携わり、現在はアーティスト兼ディレクター兼アートコンサルタントとして様々な素晴らしいモノ、コトを提供中。 アートを新たな価値として提供する事にも日々模索中でMUSIC HACK DAY Tokyo 2018にも出場し、Sigfox賞を受賞。
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