ミズーリ州で連続猟奇殺人事件が発生します。若い女性が次々と行方不明になり、その遺体の皮膚が剥がされているという事件の犯人であるバッファロー・ビルは、どのような心理で犯行に及んでいるのか、それを知るためにFBI捜査官のクロフォードは元精神科医であるハンニバル・レクターに協力を求めます。
しかし、ハンニバルはその協力要請を拒否しました。そして、FBIアカデミーの女性訓練生として優秀な成績を納めていたクラリスは、クロフォードによって猟奇殺人事件を解明する手伝いをして欲しいと依頼されます。
その結果、クラリスはハンニバルが収監されている病院へと向かうことになります。
ハンニバルがまともな人物でないと聞かされていたクラリスは警戒して、ハンニバルとの面会に臨みました。そしてクラリスは個人的な情報をハンニバルに伝えてはならないと言われていたにも関わらず、ハンニバルが捜査に協力することを条件にして、情報交換に応じてしまいます。
そして、バッファロー・ビルによる事件の情報をハンニバルに伝え、その代わりにクラリスの個人的な情報を教えるというやりとりが始まりました。ハンニバルはクラリスの個人的な一面が知れたことに喜びを覚えます。
そして、ハンニバルの助言によって、バッファロー・ビルが女性の皮膚で洋服を作ろうとしていることに気づいたのです。それによってバッファロー・ビルの正体を掴んだクラリスは、彼を殺害することに成功します。
クラリスがバッファロー・ビルの事件を解決した頃、ハンニバルは監視を殺害して脱獄を果たしていました。
ハンニバルの消息がわからないまま、クラリスはFBIアカデミーを卒業します。すると、ハンニバルから一本の電話がかかってきました。
ハンニバルはクラリスともっと話がしたい旨を電話で伝えるのですが、友人と食事の約束があると言って電話を切ってしまいます。
そしてハンニバルは雑踏の中に消えていき、物語は終わりを迎えました。
バッファロー・ビルの事件から10年が経過した頃、クラリスはベテランのFBI捜査官になっていました。しかし、クラリスは上司のミスを押し付けられてしまい、窮地に陥ってしまいます。そんなクラリスに対して、ハンニバルの被害者であるメイソンは、FBIの十大凶悪犯にハンニバルを加えろと命令してきます。
メイソンは自身の復讐のためにハンニバルを逮捕することを考えていました。そして、ハンニバルと深いつながりを持ったクラリスをハンニバルの捜査に戻すことによって、ハンニバルの逮捕に繋がると考えたのです。
一方、ハンニバルはイタリアのフィレンツェで悠々自適とした生活を送っていました。そして、クラリスに一通の手紙を出します。その手紙の内容とは、そろそろ殺人を再開するといったものでした。クラリスはハンニバルが日本かヨーロッパにいることを突き止め、その情報を知ったメイソンは動き出し始めました。
クラリスはメイソンによって懲戒免職にされてしまい、それを知ったハンニバルはクラリスに接触をはかります。しかし、それこそがメイソンの狙いでした。クラリスに接触してくることを予測していたメイソンは、ハンニバルとの接触に成功するのです。
そしてハンニバルを拉致すると、メイソンは復讐のためにハンニバルを豚に食べさせようと考えました。
しかし、クラリスがその現場に突入し、メイソンの部下を何人か射殺します。全員を倒し切ることができず、銃弾を食らったクラリスは気絶してしまいました。その血に豚が誘き寄せられていることを狙って、ハンニバルはメイソンを豚の中に突き落とし、クラリスを救出してその場を後にします。
目を覚ましたクラリスがいた場所は、ハンニバルの隠れ家でした。ハンニバルを攻撃しようとしたクラリスでしたが、それは叶いません。しかし、ハンニバルに手錠をかけることに成功します。すると、ハンニバル は自身の手を切り落とすことによって、手錠から逃れ脱出しました。
そして、またもハンニバルは行方知れずとなってしまうのです。
『レッド・ドラゴン』は時系列で考えると、『羊たちの沈黙』よりも昔の話になります。
ハンニバルは優れた精神科医であり、FBI捜査官であるウィルと協力しながら、数多くの難事件を解決していました。しかし、とある事件の犯人がハンニバルだったのです。ウィルはハンニバルを逮捕し、FBIを退職しました。そして妻と息子と暮らしていたのですが、FBI時代の同僚であるジャックから捜査協力を頼まれることになるのです。
その事件とは一家連続殺人事件で、不可解な点が多いことからハンニバルに捜査協力を依頼することを提案します。そして、被害者の家族が利用していた別荘から「レッド・ドラゴン」という意味のマークを見つけます。
ハンニバルは犯行現場から犯人の特徴を割り出し始めました。そして犯人であるダラハイドにFBIは近づいていきます。
ダラハイドとは盲目の女性であるリーパと出会っていました。ダラハイドは自身の容姿に大きなコンプレックスを抱いていたため、見た目で判断しないリーパに惹かれていきます。そして、これまで続けてきた殺人を終わらせることを決意し、リーパと共に死ぬことを計画します。しかし、それは実現しませんでした。愛しているリーパを殺すことはできず、ダラハイドは自殺してしまうのです。
ダラハイドの自殺によって事件は終わったかのように思えましたが、ダラハイドの遺体はダラハイドのものではありませんでした。
ダラハイドはウィルの息子を人質にとって、ウィルの前に現れます。ダラハイドの一瞬の隙をついてウィルは息子を助けることに成功するのですが、次はウィルの妻を襲おうとします。その瞬間、ダラハイドはウィルに撃たれて死亡します。
事件はダラハイドの死によって幕を閉じました。
レッド・ドラゴンとは、聖母を圧倒できるほど強大な力であり、ダラハイドはそれを求めて殺人を行っていたのです。ハンニバルは捜査に協力した後は、また収監されて牢屋の中での生活を送るのでした。
『ハンニバル・ライジング』は時系列で考えると、『レッド・ドラゴン』よりも昔の話になります。そのため、連続殺人犯として収監されているハンニバルは、まだ殺人を犯してはおらず、幸せな子供時代のシーンから物語はスタートします。
ハンニバルは裕福な家庭に生まれ、両親と妹と幸せに暮らしていました。しかし、第二次世界大戦によって、家族を全員失ってしまいます。妹は腹を空かせた男に食われるという凄惨な最後を遂げてしまいました。
戦争孤児となったハンニバルは、叔父の元へと向かったのですが、叔父はすでに亡くなっており叔父の妻に引き取られることとなりました。叔父の妻であるレディ・ムラサキは日本人であり、ハンニバルは彼女から日本の文化を学んでいきます。
そんなハンニバルはレディ・ムラサキを守るために殺人を平気で行うことができるほど、冷静さを持った少年でした。そして医学校に入学したハンニバルは自白剤の存在を知り、これを使えば妹が死んだときの様子を鮮明に思い出すことができると考えます。
そして、ハンニバルは妹を食べた男たちの存在を思い出し、男たちの正体を突き止めました。ここからハンニバルの復讐は始まっていくのです。
ハンニバルは男たちを順番に殺していくと、妹がされたのと同じ苦痛を味合わせるために、その体の一部を食しました。
警察はハンニバルの殺人を猟奇犯によるものだと考えるのですが、ポピールという警視はハンニバルの犯行であることに気付き始めていました。そして、ハンニバルのターゲットの中には、犯罪者であるグルータスも存在し、その男は警察にも追われていたのです。
ポピールはハンニバルに接触し、ハンニバルが殺人を犯す理由について知るのですが、そのうえで警察が追っているグルータスは警察が裁くべきだと訴えます。しかし、ハンニバルはそれをよしとはしませんでした。
ハンニバルはグルータスを殺そうとするのですが、グルータスはそれを見越して時限爆弾を仕掛けていました。しかし、レディ・ムラサキの活躍によってハンニバルはグルータスを殺害することに成功するのです。
そしてレディ・ムラサキは自ら出頭し、ハンニバルはまだ復讐を果たしていない相手を探して、姿を消すのでした。
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DIGLE MOVIE編集部
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DIGLE MOVIE編集部ディレクター。音楽、アニメ、漫画、映画、ファッションなど、全てのアートカルチャーをこよなく愛しています。 某音大卒、アメリカ留学後に大手音楽レーベルにてアーティストの新人発掘、マネジメントに携わり、現在はアーティスト兼ディレクター兼アートコンサルタントとして様々な素晴らしいモノ、コトを提供中。 アートを新たな価値として提供する事にも日々模索中でMUSIC HACK DAY Tokyo 2018にも出場し、Sigfox賞を受賞。
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