「恋の迷い子」はアナにプロポーズしようと思いつつも置いてかれてしまったクリストフの迷いを、少しコミカルな雰囲気も混ぜつつ表現した曲です。日本語版では、クリストフ役の原慎一郎が熱唱しました。
本作において唯一のクリストフがソロで歌う曲であり、80年代ポップスのバラードのような曲調で作られています。クリストフは大真面目なのでしょうが、どうしても少し笑えてしまう一曲。
少し古い曲のMVのような印象を受ける、作り込まれた曲中映像も必見です。
英語版「Lost in The Woods」を歌ったのは、クリストフ役のジョナサン・グロフです。英語版の歌詞では「これが成長して別れるということなのかな」と、アナとの別れをより強く意識してしまっていることが分かります。
また、英語版のエンドソングではロックバンド・ウィーザーのリヴァース・クオモが歌っており、劇中のクリストフそっくりのMVを撮影したことでも話題になりました。
「魔法の川の子守唄」は、幼いころのエルサとアナに、母イドゥナが子守唄としてうたった曲です。日本語版では、イドゥナを演じた女優の吉田羊が歌いました。包み込むようなイドゥナの我が子を想う優しさが込められている反面で、エルサの人生を左右するような重大な秘密が隠されている、本作の鍵となる曲です。
エルサが進むべき方向を示しながらも、「おぼれないように」など無事であることを願う母の気持ちが歌詞に表現されています。英語版「All Is Found」を劇中で歌ったのは、イドゥナ役のエヴァン・レイチェル・ウッドです。
また英語版エンドソングでは、アメリカのカントリーミュージックアーティストであるケイシー・マスグレイヴスが歌っています。
さらに、エンドソング版では劇中歌に新たな歌詞を追加。「全てが失われた時、全てがみつかる」「少し迷子にならなくてはならない」などと物語の核心により迫った歌になっています。
「おとなになったら」は、魔法の森でオラフがアナ達とはぐれてしまい、1人になった際に歌った曲です。不気味な正体不明の妖精達に襲われながらも、怖い気持ちを押さえながら可愛らしく歌っています。本作において唯一あるオラフのソロ曲であり、日本語版ではオラフ役の声優武内駿輔が歌いました。
可愛らしさとユーモアを兼ね備える、オラフの個性が非常によく出ている曲だと言えます。
英語版「When I Am Older」を歌ったのは、オラフ役のジョシュ・ギャッドです。この曲ではオラフが謎の人物サマンサを呼んで「サマンサって誰?」と自分で自分に質問するのですが、これはジョシュ・ギャッドのアドリブだったと言われています。
また、謎の妖精に気付いて怖がり出す部分もアドリブだったそうです。アドリブが採用されたこともは驚きですが、今となってはこの曲に必要な演出に思えます。
「トナカイのほうがずっといい~恋愛編」は、森の中でアナ達に取り残されたクリストフが落ち込みながら歌った曲です。日本語版では、クリストフ役を演じた原慎一郎が歌いました。「恋の迷い後」に続く流れとして、相棒のトナカイ・スヴェンに語り掛ける雰囲気で「恋は難しいな」という気持ちを表現しています。非常に短い曲ですが、クリストフの落ち込み具合やスヴェンとの関係性などが良く表現されたシーンでした。
英語版「Reindeers are better than people」を歌ったのは、クリストフを演じたジョナサン・グロフです。前作でも同じメロディの曲をクリストフがギターの弾き語りで歌っており、今回はその恋愛バージョンと言えるでしょう。前作ではスヴェンのパートもクリストフが声を変えて歌っている様子でしたが、本作ではスヴェンの心の声がそのまま言葉になっているような演出に変わっています。
ここまで映画『アナと雪の女王2』の主題歌や挿入歌をご紹介してきました。エンドソングやサントラではパニック!アット・ザ・ディスコやケイシー・マスグレイヴス、ウィーザーといったミュージシャンも参加しています。作品はもちろん、こちらのサントラもぜひ聴いてみてはいかがでしょうか。
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DIGLE MOVIE編集部
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DIGLE MOVIE編集部ディレクター。音楽、アニメ、漫画、映画、ファッションなど、全てのアートカルチャーをこよなく愛しています。 某音大卒、アメリカ留学後に大手音楽レーベルにてアーティストの新人発掘、マネジメントに携わり、現在はアーティスト兼ディレクター兼アートコンサルタントとして様々な素晴らしいモノ、コトを提供中。 アートを新たな価値として提供する事にも日々模索中でMUSIC HACK DAY Tokyo 2018にも出場し、Sigfox賞を受賞。
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