本作では、美しい音楽とともに7つの短編作品が展開されていきます。
「冬の出来事」は、スケートを楽しむカップルのお話です。「クマンバチ・ブギ」では、リズムに追いかけまわされて飛ぶ1匹のハチが描かれています。「リンゴ作りのジョニー」は、天使の助言により各地でリンゴ作りを始める男性を描いた作品です。「小さな引き船」では、タグボートの少年の冒険が描かれます。「丘の上の一本の木」は、丘の上に立つ1本の木を中心とした物語です。「サンバは楽し」では、サンバに合わせてドナルド達が楽しそうに踊ります。「青い月影」は、カウボーイが語り継いできたある物語です。
本作品は、『ファンタジア』と同じくほとんどセリフがなく、音楽と映像表現で物語を進めていくオムニバス形式の短編集です。
しかしどの作品も非常に分かりやすくセリフがある作品も含まれているため、ファンタジアよりも肩の力を抜いて見ることができるでしょう。当時のディズニースタジオは資金面など様々な事情から長編作品をなかなか作れず、本作のような短編集を多く制作していたと考えられています。
本作は美しい音楽だけでなく、古い時代のディズニー作品から感じられるノスタルジックな雰囲気が沢山詰まった作品だと言えるでしょう。
ヒキガエルのトード氏は、新しいものが大好きなお金持ちです。彼にはアナグマとネズミ、モグラの親友がいますが、いつも振り回しています。
ある日、トード氏がいつものように馬を引いて町中を暴走していると目の前を一台の車が通過。彼は「どうしても運転したい!」と心を奪われてしまいます。
イカボード・クレインは、教師としてある村に赴任してきました。彼はすぐに村の人気者となり、村一番の美女カタリーナとも良い仲に。しかし村の若手リーダー・ブロムは、この展開が面白くありません。彼はイカボードに恥をかかせるため、村に伝わる首無し騎士の伝説を利用しようと思いつきます。
本作は、イギリスの児童文学『たのしい川べ』とアメリカの児童文学『スリーピー・ホロウの伝説』の2作品が楽しめる、オムニバス形式の映画です。『たのしい川べ』は長年にわたってメディア化されず、ディズニーマニアの中では楽しむことが困難な作品の1つと言われてきました(2020年10月現在ではディズニープラスで視聴可能です)。
また、『スリーピー・ホロウの伝説』はとても怖い展開でバッドエンドを向かえてしまう、ディズニーアニメーションとしては異質な作品と言われています。 この2作品を同時に楽しめる本作を見なければ、ディズニー通は語れないでしょう。
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DIGLE MOVIE編集部
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DIGLE MOVIE編集部ディレクター。音楽、アニメ、漫画、映画、ファッションなど、全てのアートカルチャーをこよなく愛しています。 某音大卒、アメリカ留学後に大手音楽レーベルにてアーティストの新人発掘、マネジメントに携わり、現在はアーティスト兼ディレクター兼アートコンサルタントとして様々な素晴らしいモノ、コトを提供中。 アートを新たな価値として提供する事にも日々模索中でMUSIC HACK DAY Tokyo 2018にも出場し、Sigfox賞を受賞。
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