ジャングルを歩いていた黒ヒョウのバギーラは、人間の赤ちゃんが流れ着いているのをみつけ、オオカミの一家に預けます。
それから10年が経ち、モーグリと名づけられた人間の子供はすっかり大きくなりました。モーグリたちが平和に暮らしていたある日、獰猛なベンガルトラのシア・カーンが戻ってくるとの知らせが届きます。シア・カーンは大の人間嫌いであるため、モーグリを見つけたらきっと殺してしまうことでしょう。
悩んだオオカミ達は、モーグリを人間の村に返すことにします。そして彼を送り届ける役目は、バギーラが引き受けることに。
本作はウォルト・ディズニーの没後一作目として公開された長編アニメーション作品であり、ジャングルを舞台に様々な動物たちが登場します。物語のところどころで動物達が自分の哲学や思いを歌にして表現しており、そのどれもが魅力的な楽曲ばかりなのです。バルーが歌う『The Bare Necessities』は非常に有名で、ディズニーランド内などでも度々かけられています。
その他にも、サルの王様キングルーイが歌う『I Wan’na Be Like You(君のようになりたい)』は、陽気な雰囲気が楽しい、隠れた名曲です。
有名なオペラ歌手だったボンファミーユ夫人は、白猫のダッチェスと3匹の子猫たちのことを誰よりも愛しています。ある日ボンファミーユ夫人は弁護士を呼び出し、自分が死んでしまった場合、莫大な遺産は4匹の猫達に相続させる内容の遺言書作成を依頼しました。これを盗み聞きしていた執事のエドガーは、夫人が長年仕えてきた自分ではなく猫達を選んだことにショックを受けます。
さらに、猫達が死んだ場合には自分に相続権が移ることも知ったエドガー。猫たちのミルクに睡眠薬を入れ、人知れず街外れに捨ててしまいます。
本作の見どころは、美しくて何となく温かみのある絵と、シャンソン・ジャズ音楽でしょう。フルCGが主流となっている現代のディズニー作品では決して出せない背景の温かみやキャラクターの持つ味は、ぜひ楽しんでみて欲しい要素の1つです。
また、『The Aristocat(上品な猫)』に代表されるポップでおしゃれな音楽たちが、本作の雰囲気をさらに良くしてくれています。『Everybody wants to be a cat(みんな猫になりたい)』等の楽しい楽曲は、思わずもう一度聞きたくなってしまうこと間違いなしです。
12世紀のイングランドを治める王リチャード1世は優れた王様でしたが、十字軍の援軍として遠征に出た先で敵に捕らえられてしまいます。代わりに弟のジョンが王になりますが、彼は自分がやりたい放題するために税金を上げ、人々を苦しめていました。
そんな中、ジョンの悪政から人々を守るためにロビン・フッドが立ち上がります。ロビン・フッドは弓の名手であり、剣や変装の腕も一級品です。相棒のリトル・ジョンや仲間達と力を合わせ、捕らえられた人々の救出と税金として取り上げられた金品の奪取に取りかかります。
本作はそれまでのディズニー映画にはあまり見られなかった、本格的なヒーロー映画だと言えます。主役のロビン・フッドは弓と剣が得意な義賊であり、とにかく終始カッコ良いのです。「国民に重い税金をかけて、自分はやりたい放題する王」という非常に愚かで陰湿な悪役との対比で、ロビン・フッドはとてもクールでカッコいいヒーローに感じられます。
また、ストーリーだけを聞くと比較的重めな内容なのですが、登場人物を全て動物にしたことによって、子供も楽しめるさわやかなヒーロー映画になっていると言えるでしょう。
くまのプーはいつものように目覚めると、自分が腹ペコなことに気づきました。急いではちみつを食べようとしますが、壺の中にはもうありません。
ある冬の日、プーがもの凄い強風の中を楽しそうに歩いていると、土の中に住むゴーファーが「今日は風の日だ」と忠告しました。しかしプーは「みんなに、風の日おめでとうって言わなくちゃ」と思いつき、仲間たちの元を訪ねることにします。
飛び跳ねるのが大好きなティガー。いつでもどこでもピョンピョンと飛び跳ねるため、時には森の仲間たちが迷惑することもあります。ついに大きな被害を受けたラビットは、プーたちを呼び出して、ティガーを知らない場所に置き去りにする作戦を立てます。
本作は大人気キャラクター「くまのプーさん」の映画化作品であり、3つのほのぼのとした物語がオムニバス形式で語られていく映画です。
どの作品も非常に楽しく、難しいことは考えずにただただ頭を空っぽにしてプーの世界に浸ることができます。物語に悪人は一切登場せず、可愛い友情やちょっとしたイタズラなど、素朴なエピソードがあふれているのです。子供が安心して楽しめることはもちろんですが、大人が改めて見返すと懐かしい絵本を開いた時のような、優しく懐かしい気分になれることでしょう。
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DIGLE MOVIE編集部
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DIGLE MOVIE編集部ディレクター。音楽、アニメ、漫画、映画、ファッションなど、全てのアートカルチャーをこよなく愛しています。 某音大卒、アメリカ留学後に大手音楽レーベルにてアーティストの新人発掘、マネジメントに携わり、現在はアーティスト兼ディレクター兼アートコンサルタントとして様々な素晴らしいモノ、コトを提供中。 アートを新たな価値として提供する事にも日々模索中でMUSIC HACK DAY Tokyo 2018にも出場し、Sigfox賞を受賞。
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